成田国際空港第二旅客ターミナル














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出発は午後に限る。
前回の海外旅行はサイパンのように、早朝家を出て時間に追いやられながら成田空港へ向かうのは、この身体には相当な負担となる。
要するに、今回は前回のように朝でもなければ、多少海外旅行にも慣れてきたこともあって、さほど動揺することはなかったわけで。
それでも成田空港に着いて、窓口でチケットを引き換えたり、荷物を預けたり、税関を通ったりと、
人込みの中をグルグルたらい回しにされる感じがするものだから、発作が起きてしまうのは仕方のないこと。
もはや発作が起きることを当たり前と思っていて、とりわけ発作が起きたからといって苦しいだけで、特に周りに与える害はないので、特に重く考えることもなく・・・。

それにしても驚いたな、インターネットで成田からバンコクに行った人のホームページを見ていたわけだが、
大概の人が飛行機の遅延を書いていたが、まさかに自分も同様な目に遭わされるとは。
定刻の出発ならば飛行機が離陸して、すぐに機内食(夕食)が出る予定だったのだが、1時間の遅延に伴い、出発ゲート前で、飲み物とパンを配布。
配る航空会社係員を取り囲むように殺到する乗客を見て、些か鳥肌が立つのを覚えた。
あの光景はテレビで見る貧しい国、あるいは戦時中・戦後直後の配給と同様だった。
あれは高校生の頃だった、学食で食券を片手に我先にと群がる学生を見て嫌気が差したのは。
三大欲求の一つである「食」への欲望を人目も憚らず剥き出しにしている様は、動物をみている感覚とさほど変わりがない。
生死を一刻も争うものならまだしも、1時間の遅延でここまでも乗客が奪うようにしてるのを見るのは、見苦しくて仕方がない。
航空会社係員が搭乗券の確認をしようとしているが、もはや収拾のつかない状況にまでなっていたわけで。
それを終始傍からみていると、なんだか自分が発作を起こして、食事を摂ることが出来ないことなど、どうてもよく思えた。

定刻より1時間送れて搭乗が始まり、いつもなら離陸の瞬間を楽しみにしているわけだが、
あの時は何故だか搭乗して席に着いた直後には眠っていたらしく、気付けば機内食が配られていた。
三大欲求の一つに「睡眠欲」があるが、人目も憚らず眠る僕も、どうやら動物の一匹のようだ。







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